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大学とかのデジタル・アーカイブがオモロおますな

「八重の桜」を観てたらカール・レーマンという武器商人が出てきました。レーマンという人はドイツの武器商人で、「八重の桜」では八重の兄の覚馬が長崎でレーマンに銃を発注する場面が出てきます。


どんな人だったんだろうとチョコチョコ調べてみました。そうしたら長崎大学附属図書館の電子化コレクションの「幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」に行き着きました。

幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース


下のリンク先の写真で、家の二階の欄干で座っている人がどうもレーマンさんらしいです。

飽の浦の外国人宿舎(1)(幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース)


へえこんなのあるんだとすごく感動してしまったんですが、こういう時代なのでデジタル・アーカイブ的なものは各所で充実してきているんだろうなあと想像したわけです。例えば人文研あの世界的にも知らない人はいないと言っても言い過ぎではないほど知名度が超高い国際日本文化研究センターによる「怪異・妖怪伝承データベース 」とかは凄く話題になりましたし、「国立国会図書館デジタル化資料」や「東京大学史料編纂所」とかも有名でしょうか。「東京国立博物館」とか「奈良文化財研究所のデータベース」とかもチラチラ話題になっている気がします。


でもその一方で、先ほどの長崎大のコレクションとかは、実際見てみるとすごく面白いんですけど、わたしは今までその存在を知りませんでした。このように、実はすごく面白くてためになるのに、意外に知られていないデジタル・アーカイブがたくさんあるような気がしたので、今回は私が知っている範囲で勝手に紹介してみようと思います。



まずレーマンの写真を公開してくれていたということで長崎大学から。
長崎大学電子化コレクション


先ほどの「日本西部及び南部魚類図譜(グラバー図譜)」も面白いのですが、それ以外にも「日本西部及び南部魚類図譜(グラバー図譜)」や「ガラパゴス諸島画像データベース」なども楽しめます。


グラバー図譜というのは「明治末から昭和初期までの約25年の間に、倉場富三郎により編纂された長崎近海の魚類図鑑」です。長崎の港に水揚げされた600種の魚を地元の画家に肉筆写生させたものだそうです。これは検索も充実していてすごく楽しめます。倉場富三郎さんというのはあのグラバーさんの息子さんですね(ちなみに倉場富三郎さんさんは終戦直後に長崎で自殺されていますね)。



それから「ガラパゴス諸島画像データベース」は、長崎大学名誉教授伊藤秀三先生が撮影した「ガラパゴス諸島写真コレクション約1300枚」が公開されています。このコレクションでは、動植物の写真が多数公開されているのですが、それだけではなくて「Bird View Images」というのもあって、これはCGによる3Dムービー画像なんですが、その名の通り鳥の気持ちになってガラパゴスの地形を眺めることができます。なかなか力が入っている感じです。



次は名古屋大学だぎゃー。

http://www.nul.nagoya-u.ac.jp/db/e_collect/
ここは「伊藤圭介文庫」が素晴らしい。伊藤圭介はシーボルト門下で、日本最初の理学博士(だったはず)。ということで植物の図譜が充実しているのは当然だが、ここの解説によると医学にも功績があったらしく医学関係の資料もあります。




続いては世界一感じの良い学長がいることで有名な放送大学

http://lib.ouj.ac.jp/gallery/virtual/index.html
ここで面白いのは「ちりめん本」のコレクション。ちりめん本というのは「明治時代に生まれた絵本で、和紙を使用し、木版多色刷りで挿絵を入れ、外国語に翻訳された文章を活版で印刷し、加工を施すことによって縮緬(ちりめん)布のような風合を持たせた、欧文和装本とも呼べる絵入り本」。ここのコレクションでは英語版桃太郎とかページをめくるような感覚で読むことができる。なぜ放送大学にこんなコレクションがあるのか?という根本的な疑問をすっかり忘れてしまいそうな出来だ。あとは鉄板の「西欧古版日本地図」とか。




京都どす。

http://edb.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/
ここが一番好きかも。見せ方も工夫しているように思う。トップ画面が「みる」と「さがす」に分けられていて「さがす」という方に進むといわゆるデータベースの検索場面になって、「みる」という方に行くとコレクションが並んでいる画面に行けてその一覧の中から面白そうなのを探すことができる(説明分かりにくいな)。これは我々下々のものにも配慮されている感じがして好感が持てる。
 「博物学の時代」とか超楽しいし、「挿絵とあらすじで楽しむお伽草子」はあらすじまで付けてくれていて子どもでも読めるようになっていてこれまた楽しい。「太平洋戦争期のタイ新聞コレクション」とか、なんで日本人がこんなの公開してんだって思うかもしれないけど流石だと思った。




福岡ばい。

  • 福岡大学図書館

http://www.lib.fukuoka-u.ac.jp/e-library/


ここは今回調べててはじめて知ったけど、なんとウィリアム・モリスのケルムスコット・プレス関係の書籍が画像化されている。福大にこんなコレクションがあるとは知らなかった。なんで言ってくれなかったんだ!
 モリスについてはこのブログでも少し取り上げたことがあるので良かったらどうぞ→『もしもウィリアム・モリスが電子書籍時代に生きていたら




お江戸でぇい。

http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/koho/guide/coll/
まあ当然かもしれませんがこちらも幅広く所蔵しています。色いろある中であえておすすめするのは「小野秀雄コレクション」。これは江戸から明治にかけての新聞錦絵を収集したもの。今でいうタブロイド紙みたいな感じのゲスさが素晴らしい。文字部分はテキストに起こしてあるので内容も理解できる。
 それから『教育用掛図』というのが楽しかった。掛図とは「教育に必要な視覚教材(人体・動植物・実験機器などの絵、 歴史教育用の地図、語学教育のための絵など)を掛け軸にしたもので、 戦前期には日本中で広く使われていた。駒場に保管されているのは 第一高等学校旧蔵の掛図である」とのこと。



もいちど九州たい。

  • 九州大学デジタルアーカイブ

http://record.museum.kyushu-u.ac.jp/
ここも充実していて見飽きない。サイト自体の見栄えがいい。よく分からんけどお金かかってる感じ。内容としては「筑前国産物絵図帳」とか「蒙古襲来絵詞」とか「クルーゼンシュテルン『世界周航誌』」とかもう楽しい楽しい。



そして神戸。

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/da/
神戸大の「震災文庫」は有名なのでご存じの方も多いかと思いますが、震災に関係する画像、動画、図書、音声などが多数公開されています。それから「新聞記事文庫」というのもあって、これは明治末から昭和45年までの新聞切抜資料です。マイクロフィルムから記事画像を作成して公開しているそうなんですが、なんと「記事全文をテキストデータとしてデータベースに搭載することをめざしています」ということで、実際みてみるとテキスト化されているので簡単に読むことができます。


大阪でおま。

http://www.library.osaka-u.ac.jp/others/tutorial/mod3/mod3_009.html
『西洋古版アジア地図』は、「西洋で発行されたアジア、特に東アジア・北アジアの地図約100点」を含むコレクション(発行年代は1570年代から1870年代まで300年にわたっている)。18世紀中頃に描かれた「日本男女の図」など見て引っくり返って欲しい。あと洋画家の須田国太郎さんによる能と狂言のデッサン集も味わい深い。



ガバイ佐賀やばい。

http://www.dl.saga-u.ac.jp/OgiNabesima/index.php
『小城鍋島文庫』や『市場直次郎コレクション』がある。『小城鍋島文庫』は「小城鍋島藩の藩主の家に、代々伝えられた和漢の古典籍および歴史史料を中心とした、総数約一万点におよぶコレクション」らしい。「葉隠」の写本などがある。『市場直次郎コレクション』は「故市場直次郎氏が蒐集した、近世後半から明治時代にかけての小説(草紙)類などの和書と文人の書画」。



まだまだあります。

  • 東邦大学メディアネットセンター - 額田文庫デジタルコレクション -

http://www.mnc.toho-u.ac.jp/open_doc/archive/nukada-bunko.html
『額田文庫』は「備前岡山の医家額田家四代に亘る累代の蔵書で、おもに17世紀から19世紀にかけて出版された和装本43種類275冊からなる医学書のコレクション」だそうです。なんでこんなものが東邦大学にあるのだろうと思ってしまいましたが、なんのことはない東邦大の創始者が額田家出身の額田豊さんなのですね。そう言えば東邦大学はたしか梅ちゃん先生の舞台にもなったんでしたね。


  • 筑波大学附属図書館 電子化資料(貴重書コレクション等)

http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/portal/rare.php
グーテンベルク42行聖書零葉』とかちょっと感激する。明治時代に作られた『文部省発行教育錦絵』とかも面白い。


http://www.jaist.ac.jp/library/outline/digital/
ユークリッドとかガリレオ・ガリレイとかニュートンとかの本をデジタル化している。



  • 城西大学 水田記念図書館|図書館資料案内|コレクション

http://libopac.josai.ac.jp/search/collection.htm
漢方古書のコレクション。これには解体新書や養生訓なども含まれる。薬の広告などもあって楽しい。


http://dbr.library.tohoku.ac.jp/infolib/meta_pub/G9200001CROSS
漱石自筆資料など


http://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/da/community-list
「井藤半彌旧蔵ドイツ紙幣等コレクション」では、世界大戦戦間期ドイツの超インフレ期に発行されたライヒスバンク紙幣とかを見ることができる。


  • 佛教大学図書館デジタルコレクション

http://archives.bukkyo-u.ac.jp/collections/
仏教関係が多いのかとおもいきやそうでもない。『大江山奇譚』(『酒呑童子』)とかすごく綺麗に見ることができる。


http://ir.lib.osaka-kyoiku.ac.jp/digital-collection/index2.html
教育大だけあってここも『歴史科教授用参考掛図』が置いてある。あとは大阪関係の古地図とか。



きっとまだまだあるんでしょう。ご存知でしたら是非教えて下さい(←ライフハック記事風の締め。一回やってみたかった)