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『青い鳥』(重松清)を読んだ

重松清さんの短編集『青い鳥』を読んだ。


青い鳥 (新潮文庫)
青い鳥 (新潮文庫)
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重松 清
新潮社
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この短編集の主人公「村内先生」は作中で生徒に次のように語りかける。

 なあ、篠沢さん、うまくしゃべれないっていうのは。つらいんだ。自分の思いが。伝えられないっていうのは、ひとりぼっちになるって。ことなんだ。言葉が。つっかえなくても。自分の思いが。伝えられなくて、わかってもらえなくて。誰とも。つながっていないと思う。子は、ひとりぼっちなんだよ、やっぱり。
 でもなあ、ひとりぼっちが二人いれば、それはもう、ひとりぼっちじゃないんじゃないか、って先生は思うんだよなあ。
 先生は、ひとりぼっちの。子の。そばにいる、もう一人の、ひとりぼっちになりたいんだ。だから、先生は、先生をやっているんだ。


「文庫版のためのあとがき」で著者の重松清さんは次のように語っている。

 しゃべろうとすると言葉がつっかえてしまうひとを主人公に据えたお話は、『きよしこ』につづいて、これが二作目である。なぜ繰り返し書くのかと問われれば、僕も吃音だから、としか答えられない。