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『20歳のときに知っておきたかったこと』読んだ

遅ればせながら『20歳のときに知っておきたかったこと』を読んでみました。70歳位になるまで我慢しようかなとも思いましたが、我慢できずに読んでしまいました。

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
ティナ・シーリグ,Tina Seelig,高遠 裕子

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本書の著者紹介欄を見てみると、著者のTina Seeligさんは、スタンフォード大学アントレプレナー・センター、スタンフォード・テクノロジー・ベンチャー・プログラムのエグゼクティブ・ディレクターという一見するとインチキくさそうな肩書きになっていますが、想像するに大変有能な方なのでしょう。講演している彼女の姿をyoutubeで拝見しましたが、英語の堪能な高畑淳子さんという印象でした。個人の感想です。英語が苦手なので何を言っているのかまったく分かりませんでしたが、途中で笑いも起きていたのでひょっとするとダジャレとかも凄く上手いのかもしれません。個人の感想です。
http://www.youtube.com/watch?v=VVgIX0s1wY8


本書の内容を私が説明するのも僭越な気がしますが、暴力的に要約すると、手を変え品を変え「自分の殻を破れよオラ」と言っているような気がしました。自分だけだと頼りないので著者自身の言葉を借りると次のような説明になります。


p. 215

この本の物語で伝えたかったのは、快適な場所から離れ、失敗することをいとわず、不可能なことなどないと呑んでかかり、輝くためにあらゆるチャンスを活かすようにすれば、限りない可能性が広がる、ということでした。もちろん、こうした行動は、人生に混乱をもたらし、不安定にするものです。でも、それと同時に、自分では想像もできなかった場所に連れて行ってくれ、問題がじつはチャンスなのだと気づけるレンズを与えてくれます。何よりも、問題は解決できるのだという自信を与えてくれます。


よく考えると飲み屋でくだをまいているおじさんでも、同じようなことは言ってそうな気もしないでもないですが、なにせ相手はスタンフォードの先生ですからね。本書を読み進めていくと、「快適な場所から離れ」たことによって「自分では想像もできなかった場所に」たどり着いた数々の具体例が提示してあって、確かにテンションが上ります。飲み屋のおじさんとはそこが違うような気がします。


そう考えると、飲み屋で知り合った団塊の世代のおじさんに激励されるのはかなわんけれども、厳しい日常の中でなんらかの刺激がほしいという若者向きの本かもしれません。本書の註に本書の内容に関連する動画がたくさん紹介してありました。多くはSTVP(Stanford Technology Venture Program)が提供している「ecorner」というサイトで見ることができます。本書によると「起業家精神、リーダーシップ、イノベーションに関するビデオ、ポッドキャストが次々に追加されている」のだそうです。


それからこの註には、「ecorner」で視聴できるもの以外にも面白そうな事例が紹介されていたので以下にいくつかのせておきます。


OneRedPaperClip ABC 20/20 - YouTube
一個の赤いペーパークリップから物々交換で一軒の家を手に入れるお話です。これは第一章で紹介されています。

  • 分子調理法で有名なシカゴのレストランMOTO


Chicago Molecular Gastronomy Restaurant Moto ...
MOTOの事例は第三章で出てきます。

  • Awareness test


Test Your Awareness: Do The Test - YouTube
「白い服のチームが何回パスするか数えて下さい」っていうやつですね。これは第七章で紹介されていて、身近に凄く面白いことがあるのに注意深く見ているようでもそれに気付かないものだという文脈で出てきます。

  • リンダ・ガスの絵

http://www.lindagass.com/
彼女の事例は第八章で紹介されていて、「一度にふたつ以上の望みをかなえる方法はたくさんあります」という話題の中で紹介されていました。




とにかく、面白い逸話満載でしたが、私が一番共感した小話を引用しておきます。どういう文脈でこの小話が紹介されていたのかは直接本書にあたってみてください。

戦闘機のパイロットの候補生ふたりが、互いに教官から受けた指示を披露し合いました。ひとりが、「飛行の際のルールを一〇〇〇個習った」というのに対して、もうひとりは、「わたしが教えられたのは三つだけだ」と答えました。一〇〇〇個のパイロットは、自分の選択肢が多いのだと内心喜んだのですが、三個の方はこう言いました。「してはいけないことを三つ教えられたんだ。あとは自分次第だそうだ」。

それでは今年もよろしくお願いします。