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『ドラゴン・タトゥーの女』に名探偵吉田一郎くんが登場しない理由

映画『ドラゴン・タトゥーの女』の原作『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』を読んだ。 ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)スティーグ・ラーソン,ヘレンハルメ 美穂,岩澤 雅利早川書房売り上げランキング : 91Amazonで…

さおだけ屋、アメリカ初代内閣総理大臣になる

少し前になるが『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』という本が売れに売れたとき、わたしが経営するさおだけ屋は潰れた。うちのさおだけ屋だけはなぜ潰れるのか? それ以来、そのことだけをひたすら考えて続けている。さおだけ屋は潰れないのだとすると、潰れ…

もしもウィリアム・モリスが電子書籍時代に生きていたら

蔵書を裁断して電子化する「自炊」についてのニュースや記事などを目にする機会が増えましたが、それでふと、寿岳文章さんの『モリス論集』を思い出したので読み直してみました。「画像はありません」という本を読んだわけではありません。 モリス論集 (ちゅ…

かわいい自己啓発には旅をさせよ

『その科学が成功を決める』を読んだ。出版当時に話題になったので読んだ方も多いのではないかと思いますが、そろそろ忘れているはずなのでちょうどいい時期の紹介なんではないかと思ったりします。ちょっと長くなってしまいましたが、時間の無い方は最後だ…

馬鹿だからではなくて、アタチタチ馬鹿だよねと言えないのが問題なのか?

『アメリカ人は嘆く われわれはどこまでバカか?』を読んだ。 アメリカ人は嘆く われわれはどこまでバカか?リック・シェンクマン扶桑社売り上げランキング : 419354Amazonで詳しく見る by AZlink 本書の原題は『Just How Stupid we are? Facing the Truth abo…

年末年始の活動について

クリスマスからお正月にかけて、ネットでの活動を控えめにしておけば、なんとなくリアルが充実してて、もう箪笥預金用の箪笥が足りねえじゃねえか馬鹿みたいな感じで、なんでFXみたいな危ない橋を渡るのかしら普通預金で宜しいじゃありませんかオホホホホみ…

アントニオ猪木の仕事術

テッタリアのメノンは哲人ソクラテスに問うた。 徳というものは教えることができるか? それとも教えることはできず、実践によって身につくものか? または、ただ素質によるものなのか? あるいはまた、何か他の仕方で備わるのか? では、あなたは何を問われ…

クリスマス絵本

坊主がせかせか駈けとる季節やけん、クリスマスの本ば紹介するけんね。今うちにあるやつで面白かったものだけ。プレゼントで困ったらこのあたりどうでしょう。でも重ならないように事前にチェックが必要かも。余計なお世話か。それでは早速。 イーノとダイジ…

A.P.C. ジャン・トゥイトゥはかく語りき

宝島社のe-MOOK『A.P.C. Authomne/Hiver 2011-12 アー・ペー・セー日本上陸20周年スペシャルISSUE』を買ってしまった。付録につられて。 A.P.C. AUTOMNE/HIVER 2011-12 (e-MOOK)宝島社売り上げランキング : 43562Amazonで詳しく見る by AZlink まず、A.P.C.…

あなたの人生にも曲がるまな板が必要な時が必ず来る

ついこの間2011年が始まったと思ったらいつの間にか夏が終わりコンビニでは早くもクリスマス商戦がスタートしてしまっているという世界一クリスマスに敏感な非キリスト教国にお住まいの皆様におかれましてはハロウィンという定着しているのか定着していない…

お誕生日ばんざい

松田道雄さんの『定本育児の百科』は、1960年代に初版が出た古い育児書だ。我が家も第一子誕生の際に知人からこの本をいただき大変お世話になった。 定本育児の百科 (岩波文庫)〔全3冊セット〕松田 道雄岩波書店売り上げランキング : 2379Amazonで詳しく見る…

『テロルの真犯人』を今ごろ読む

いきなりで申し訳ないが、わたしは自民党の加藤紘一さんが好きだ。いきなりで申し訳ないと言ってしまったが、いきなり言う以外に事前に伝える方法があったら是非教えてほしいものだ。 いきなり逆切れするのが最近のブログのトレンドらしい。よく知らないけど…

猪木の狂気とアリの狂気はなぜ輝かなかったのか?

『完本 1976年のアントニオ猪木』を読んだ。つい読んでしまった。出来心で読んでしまった。無意識に読んでしまった。もし読んでさえいなければ...あなたのもとへ飛んでいくのに...。馬が魚でないのと同様に、クジラも魚ではないのに...。 完本 1976年のアン…

ホールデン少年のセンチメートル・ジャーニー

文春新書の『翻訳夜話2 サリンジャー戦記』を読んだ。翻訳夜話2 サリンジャー戦記 (文春新書)posted with AZlink at 2011.6.6村上 春樹,柴田 元幸文藝春秋売り上げランキング: 32606Amazon.co.jp で詳細を見る サリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ラ…

ナマハゲーション

前回、ナマハゲ絡みの記事を書きましたが、そのブックマークページに表示される関連商品のひとつに「ナマハゲーション」というCDが出ていました。「なまはげ」という秋田出身のバンドらしく、「ナマハゲーション」は2005年に出たアルバムのようです。 ナマハ…

ナマハゲは鎌倉時代に海を渡りネイティブ・アメリカンと出会ったのか?

『ズニ族の謎』を読んだ。 ズニ族の謎 (ちくま学芸文庫)posted with AZlink at 2011.5.30N・Y・デイビス,吉田 禎吾,白川 琢磨筑摩書房売り上げランキング: 321099Amazon.co.jp で詳細を見る ズニ族というのはアメリカの先住民のひとつで、アメリカ南西部ニュ…

脳みそをビンタしてからコーヒーを味わうと幸せになる

突然ですが、最近ブレンディのドリップパックというのにはまっています。一杯分のドリップコーヒーが個別包装されていて、カップに引っ掛けてお湯を注ぐタイプのコーヒーです(説明悪い)。 最初は近所のスーパーに行って、一番安かったので買ったのですが、…

天才ガウスと超人フンボルトは空気を読みませんね

『世界の測量 ガウスとフンボルトの物語』を読んだ。世界の測量 ガウスとフンボルトの物語posted with AZlink at 2011.4.25ダニエル・ケールマン,瀬川 裕司三修社売り上げランキング: 168079Amazon.co.jp で詳細を見る 本書は2005年秋にドイツで発売され、大…

「気ちがいども、殺すのをやめて話を始めろ!」とあの人は言った

デイヴィッド・グロスマンの『死を生きながら イスラエル1993-2003』を読んだ。 死を生きながら イスラエル1993-2003posted with AZlink at 2011.4.20ディヴィッド・グロスマン,二木 麻里みすず書房売り上げランキング: 689923Amazon.co.jp で詳細を見る 著…

テーマをハグして、中身で喧嘩して、最後に喧嘩をハグする(イトイ式対話術?)

ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)で、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ社長の増田宗昭さんと糸井重里さんとの対談『カフェの視線』というのが掲載されていました。この対談は、「2011年の初夏、代官山に完成する予定の大きな商業施設の構想…

チラシの裏が語る1000年前の庶民の姿

前回の記事に引き続き、『庶民たちの平安京』の中から面白かった点を取り上げてみます。 庶民たちの平安京 (角川選書)posted with AZlink at 2011.3.29繁田 信一角川グループパブリッシング売り上げランキング: 395008Amazon.co.jp で詳細を見る この本の中…

いい大人が頭頂部をさらして歩くなんて恥をしれ!

繁田信一さん『庶民たちの平安京』を読みました。 庶民たちの平安京 (角川選書)posted with AZlink at 2011.3.29繁田 信一角川グループパブリッシング売り上げランキング: 395008Amazon.co.jp で詳細を見る 昨年が平城京遷都1300年でしたが、中学時代に「な…

不条理を回収するのは誰なのか?

3月11日は朝から大事な打ち合わせが入っていたが、昼過ぎに問題がおおかた片付いた。ほっとしてやや脱力気味で、遅い昼食を摂っていると、東北で震度7の地震があったらしいと同僚が教えてくれた。 マグニチュード7の間違いだろうと思ってネットをのぞくと…

悪態レシピサイト「COOKBAD」英語版スタート

さて、ほとんど反響を呼ばなかった悪態レシピサイト「COOKBAD」なのだが(記事はこちら→『悪態レシピサイト「COOKBAD」開設のお知らせ』)、反響がなかった理由として大きいのは、極東の神国日本に住む日本人が愛する日本語に拘泥するあまり日本語版のみを先…

八月十五日に戦争は終わったのか?

1945年8月14日深夜11時過ぎ、宮内省の一室。陸軍大元帥の軍装をまとった昭和天皇は終戦詔書を朗読し、それが録音された。声が震えたため、昭和天皇は取り直しを希望し、二回目の朗読がなされという。 日本電気音響(後のデノン)製のDP-17-K可搬型円盤録音…

もっと強く私を縛って! 『なぜ選ぶたびに後悔するのか』

『なぜ選ぶたびに後悔するのか —「選択の自由」の落とし穴』を読んだ。この本のタイトルはこの記事のタイトルのように『もっと強く私を縛って—選択の逆説』とでもすべきだったと真面目に思った。実は、ちょっと不真面目に思ったことは内緒だ*1。 なぜ選ぶた…

「箒の目」に美を見いだす少女

建築評論家の川添登さんの『環境へのまなざし』を読みました。 環境へのまなざしposted with AZlink at 2011.2.28川添 登ドメス出版売り上げランキング: 1110065Amazon.co.jp で詳細を見る この本、様々な話題が取り上げられたエッセイ集なのだが、その中に…

悪態レシピサイト「COOKBAD」開設のお知らせ

レシピサイトへの不満をハイクでもつぶやいて、共感が得られた気配をまったく感じなかったのだが、挫けずにダイアリーでも主張しておこうと思う。 クックパッドなど色々なレシピサイトがあるが、いずれも押さえておくべきコツが記載されている。親切のつもり…

半世紀以上ウサギ界を支配するウサギ界のタラちゃん。その名はナインチェ。

すべては1955年にはじまった・・・。 この年、オランダはユトレヒトの一角で一匹の雌ウサギが誕生し、ウサギ界の勢力図を完全に塗り替えることとなった。その誕生から今に至る道のりで、日本柔道がアントン・ヘーシンクの袈裟固に泣かされ、永遠にそびえたつ…

超高齢化社会で支配なき長老賢人社会は実現するか?(漢字多過ぎ)

最近、立て続けに国の研究機関(独立行政法人)の理事長の年齢を見る機会があって、ともに70歳を超えていたのでちょっと驚いた。驚いた理由はいくつかあるんですが、ひとつは民主党が独立行政法人の役員の年齢制限をするとかしないとかいうニュースを聞いた…

吃音を取り巻く現状についての解説記事 Listen to the lessons of The King's Speech

ひとつ前のエントリーで今月末に公開予定の映画「英国王のスピーチ」を取り上げました。その調べものをしている過程で、「Listen to the lessons of The King's Speech」というコラムを見つけました。Nature誌に掲載されているコラムで、長年にわたって吃音…

I have a voice!!!『英国王のスピーチ』

今月公開予定の映画『英国王のスピーチ(原題:The King's Speech)』の予告編を見た。 →映画『英国王のスピーチ』(原題:King's speech)公式サイト 配給会社の紹介ページを見ると次のようにある スピーチができない男が、国王になった−。 吃音に悩む英国王…

『さよなら、サイレント・ネイビー 地下鉄に乗った同級生』

先月で阪神大震災から16年たったというニュースを見た。ということは、同じ年の3月に起きたオウムの地下鉄サリン事件からも、もうすぐ16年の歳月が流れたことになる。 オウムは地下鉄サリン事件の前から教団施設の建設予定地で反対運動が起きたりするなど、…

「普通に君が好きだ!」「普通に嬉しい!」

「普通においしい」という表現がちょっと前に話題にのぼっていた。毎日新聞の牧太郎さんが書かれた以下のコラム「普通においしい?」が発端になったようだ →http://mainichi.jp/select/opinion/maki/news/20110125dde012070062000c.html わたしは「普通」と…

ヴィンチ村のレオナルドさんに負けない方法

この記事のタイトルに対する答えは、布施英利さんの『君はレオナルド・ダ・ヴィンチをしっているか』という本の中にある。ちなみに「英利」と書いて「ひでとし」ではなく「ひでと」と読みます*1。 君はレオナルド・ダ・ヴィンチを知っているか (ちくまプリマ…

頼むから裸はやめてと言ったから明治維新は着衣記念日

『刺青とヌードの美術史 江戸から近代へ』を読みました。これは個人的に大ヒットでした。面白い。 刺青とヌードの美術史—江戸から近代へ (NHKブックス)posted with AZlink at 2011.1.24宮下 規久朗日本放送出版協会売り上げランキング: 233633Amazon.co.jp …

住宅の南向き信仰の起源

日本では住宅に求める条件として「南向き」が重要視され、それは住宅価格にも反映されています。では、この日本人の「南面信仰」はいつぐらいから始まったのでしょうか。 前回のエントリーでも紹介した、『「間取り」で楽しむ住宅読本』にその話題が出ていま…

ある有名建築家の挫折(デハナイ)

光文社新書の『「間取り」で楽しむ住宅読本』を読みました(以下では『間取り読本』と略記)。「間取り」で楽しむ住宅読本 (光文社新書)内田 青蔵光文社売り上げランキング : 272572Amazonで詳しく見る by AZlink 近代化に伴う日本の住宅の変容過程が簡潔に…

グローバリゼーションはラクダとともに

『グローバリゼーション 人類5万年のドラマ』を読みました。アフリカで出現した現生人類ーホモ・サピエンスーのごく一握りの人びとがアフリカの地を後にして、徐々に世界中に広がり、そして「再結合」していく(原書のタイトルは『Bound together』)様を描…

日食系男子必読の一冊『星空の不思議136のQ&A』

「草食系男子」というフレーズに胸やけ気味*1の昨今、「ポスト草食系男子はなにか?」という問いが世界中を賑わしています*2。みなさんご存知のように、草食系からの揺り戻しで「肉食系男子が来る」というのが大方の予想なわけですが、この予想は裏切られる…

『デザインの輪郭』を読んで元気になるライフハック

工業デザイナーの深澤直人さんが書かれた『デザインの輪郭』という本が大好きです。デザインについて語られた本ですが、表紙に「デザインはすべての生き方に通ずる」とあるように、わたしのようにデザインを専門にしていない人間でもドキドキしながら読めま…

『空手坊や』は二度ベルを鳴らす

突然ですが、映画『ベストキッド』の原題が「Karate Kid』だということはご存知だったでしょうか。日本でこれを直訳して『空手坊や』としたとすると興行的にはコケそうな気がするので、『ベストキッド』というのは上手な「意訳」だと思います(わたしは『空…

あとがき文学賞

古山高麗雄さんの『二十三の戦争短編集』を読み直した。 二十三の戦争短編集 (文春文庫)posted with AZlink at 2010.12.24古山 高麗雄文藝春秋売り上げランキング: 321995Amazon.co.jp で詳細を見る この本を買ったのは数年前のことでしたが、購入の決め手に…

宗教・ラブホ・法人税

『法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる』という新書を読みました。 法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる (光文社新書)posted with AZlink at 2010.12.20奥村佳史光文社売り上げランキング: 94502Amazon.co.jp で詳細を見る いきなりで恐…

人生を変える一冊 『たのもしき日本語』

人は誰しも「人生を変えた一冊」というのを持っているものだ。石原良純さんにとってのタウンページのようなものだ。私にとっての「人生を変えた一冊」は、間違いなく『たのもしき日本語』だ、と言っても過言ではない。ただ、そうは言ってもそれはちょっと言…

『ナチス狩り』(ハワード・ブラム)

本書の「読者への覚書」には次のように記されている これは実話である。 ユダヤ旅団−第二次世界大戦の最後の数ヶ月間にヨーロッパで戦うべく、イギリスによってパレスチナから派遣された五千人の軍隊−の活動を記している。 この軍隊に志願して任務を果たした…

私と公の狭間で悶える本 『ポスト消費社会のゆくえ』

前回に続き、『ポスト消費社会のゆくえ』について印象に残った点をメモしておきます。 まずは、「流通小売業」という業界についての辻井さんの認識について。1990年代以降の「セゾンの失敗」について議論の中で、グローバリゼーションによって市場が激化…

自分で自分につっこみ自分で謝る辻井喬を味わう本 『ポスト消費社会のゆくえ』

セゾングループを率いた辻井喬(=堤清二)さんと上野千鶴子さんの対談をまとめた『ポスト消費社会のゆくえ』(文春文庫)が面白かった。ポスト消費社会のゆくえ (文春新書)posted with AZlink at 2010.12.9辻井 喬,上野 千鶴子文藝春秋売り上げランキング: …